健診日までの不安

『体調の良いうちに夫婦二人の思い出作りをしておくのもオススメ』

某妊娠雑誌にそう書かれていた。

 

安静にしててもしてなくても出血は止まらないし、気が滅入ってくるので、外に出かけたかった。

最近旦那ともギクシャクしてしまっているので、気分転換に映画でも行こうと誘ってみた。

旦那からも「いいねー」と好反応が返ってきて嬉しかった。

 

映画を見て、さびき釣りに出かけ、外食した。

その途中から腹部に違和感があった。

下腹部がとても痛い。座っているのもしんどく、何度も姿勢を直す。外食の途中だったが「お腹痛いから帰ってもいい?」と急遽帰ることにした。

家に向かう車では座席シートを倒して横になったが周期的に下腹部が痛くなる。

「痛い痛いー」と声が出てしまうような痛さ。

いつもの生理痛の数倍痛かった。

 

その日も出血は多く、以前のようなコアグラも数回出ていた。

『でも前回も大丈夫だったし、きっと今回も大丈夫だろう。』

『土曜日だから病院もやってないし、週明けに受診予定あるから様子見てみよう。』

 

帰宅してからはすぐベッドで横になった。

無理しすぎたかなーって思った。

疲労感からすぐに眠ってしまった。

 

翌朝、猛烈な下腹部痛で寝返りすらできなかった。

旦那は朝釣りに行くと言っていたが、涙を流して異常に痛がる私を見て「釣り行かない方がいい?」と聞いてきた。

 

状況見て考えてほしい。こんなに痛いんだから何かあったらどうすんの?

って思ったけど、痛すぎて何も言えない。

 

そして、極論を言えばどんなにしんどくても旦那がいるからって解決するわけじゃないから、もうこの際釣りに行こうが行かまいが関係なかった。

 

「釣り行く前に痛み止め持ってきて」

起き上がりすらできず、ベッドまでコカールを持ってきてもらう。

内服して30分くらいするとトイレに行けるくらいに痛みが落ち着いた。

 

こんなに痛かったら陣痛ってどんだけ痛いんだろうって、「出産」が急に怖くなった。

 

それからも出血は続き、日中も夜用ナプキンを3回ほど交換するレベルで大量に鮮血が出続けていた。

 

 

今になって思えば、あれは本当に陣痛だったと思う。

あの時に子宮の中の全てのものが外に出てしまったのだろう。

 

心配だけど、次の健診まではとにかく待つしかないと思い、不安の中、健診日を待つ。